kimitojacuzzi Anniversary

水戸を中心に活動するキミトジャグジーの記念ブログ

つれづれ

年末ですね。毎日があっという間に過ぎ去るのでビビってます。

こちら、「蜘蛛の糸」の際に折り込まれた次回公演の仮チラシです。
結成20周年記念公演の最後は「鈴子、それは見世物小屋の娘。」
11年前の作品の再演となりますが、台本を読むと結構変化があるかも。

キャストが12名だったのが7名に変更。これは三池さん、そうとう頭を悩ませたみたい。
でも、「絶対再演すると思ってた」と言っていたので、まだ体力があるこの時に再演できて良かった。

昔の写真を見つつ演出を考えている最中ですが、わっけえなぁ。みんなかわいい。それと同時に、(よくこんな作品やれたな…)とも思います。

写真撮影用の衣裳を作ったり…。

母のちぎり絵作品が近代美術館に飾られたので、見に行ったり…。
また作品名、三池がつけました。「赤岩と翡翠の森」、かっけえな。ほんとなんなの、あの繋がり。

近代美術館のミュージアムショップ「みえる」さんで一目ぼれして、稽古着を新調したり…。

毎日なんやかんや忙しく過ごしています。
美都子さんは次回公演の音源を揃えるのにめっちゃ忙しそう。
ダンス班はまもなく始まるダンス練習のために、抜き稽古。みんな頑張ってる…。

せめて年末は心安らかに過ごしたいなぁと思います。
明日からは「蜘蛛の糸」の振り返りをしたいと思います。今年の地獄は今年のうちに。


YOUTUBEではショート動画、ダイジェスト動画などが楽しめます。年末のおともにどうぞ。

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衣裳記録13-地獄いろいろ-

本日で「蜘蛛の糸」の衣裳記録は終わりです。
最後は、ラストシーン近くで着た色々な衣裳をご紹介します。

【亡者たち/林・山口・疋田】

ラストシーンで亡者になり果てた皆さん。ボロボロの包帯が追加されています。
駒ちゃん作。夏に友美が作ったものを見ながら試行錯誤して作ってくれたみたい。髑髏姫のやつは血で汚しをつけてしまったので、地獄はベージュで統一したかった衣裳班は血なしバージョンを作るしかなかった。どこまで自分たちの首を絞めるのか。でも、こういう色へのこだわりが大事…?
パッチンで止まるので、一瞬で装着可能。

ラーメン屋と言われていた緑川。

野戦看護師…?

誉人だけ、なんか海賊みたくなっちゃうの、なんで??怪我もスタイリッシュ藤井。

照明が入るとこんな感じ。オレンジが映えていいね。
人生で買ってよかったものの中で5本の指に入る波マシーン。来年はまた新しい照明が欲しいな。
今欲しいのはスパークラーってやつ。水戸で使える劇場があるのかは不明。

【紅子(地獄)/織笠 裕美】

地獄でタクシーに乗る紅子。1分のラストシーンのための衣裳。
「ジョージくんとひかり先生のダンス」で、ラストシーンに使う予定だったワンピース。案外スカートが広がらず踊りにくいのでボツになったのが残っていた。
地獄のメンツと一緒でツギハギがいっぱい。
紅子は殺人と不貞で地獄に堕とされたので罪は重いんだけど、汚しがそんなにかかっていないあたり、最終的には何かしらのんの様の恩恵があったのかもしれない。

紅子は本編の中で「バリカンで頭を散切りにされた」とあったんですけど、さすがにラストシーンで散切り頭で出るわけにはいかないので、元の髪型。
「手入れされた髪」「紅子の髪が好きだった」「紅子の髪がシートに挟まるんじゃないかが心配で、何度も頭を撫でた」と、紅子の髪の毛に関するキーワードがいくつか出ていたので、作家の女性の髪の毛に対する癖みたいなものを感じ取れる芝居でした。

約5キロだと思われるペキニーズのタローが入ったペットキャリーケースを片手で軽々と持ち運べる紅子。勝てたんちゃう、夫と義母に。

照明が入るとこんな感じ。表情がギリ見えない感じで、美しい照明ですね。
この照明、どうやってんだろ…?全体青+上手フォロー?にしては、青がフォローに溶けずに残ってるし…。最近本当に照明班の仕事が丁寧&細かすぎて分からない。

【緑川(狂)/林 信希】

ちぐが卒業コンサートの時に着た衣裳を盗み出した緑川。
そして自分で着るという所業。
最初は小道具扱いだったから着る予定はなかったと思うんだけど、「ワイはちぐになりたかったのか?」というセリフから、着用することに。

いつかジャグライブで使えるかなと思っていたワンピースが緑だったので使用。
新鮮!葉緑体!っぽく、葉っぱのモチーフが縫われています。
誤算だったのはポケットがなくて、ナイフを仕込める場所がなかったこと。急遽スカートの下のドロワーズにポケットを作り、そこに仕込むことに。
ってことは、緑川はワンピースだけでなく、ちぐの下着も盗んでたってこと…?

胸には「CHIGU」の名前いり。
緑川のラストシーンのセリフは、役者の自分も舞台上で言ってみたい熱がありました。

照明が入るとこんな感じ。狂!!

これで「蜘蛛の糸」の衣裳記録は終わりです。
昨年の「リコと暴虐王のワルツ」の衣裳記録は⑤で終わっていたので、そう考えると秋公演にしては衣裳の数がめちゃくちゃ多かったです。
衣裳班、衣裳を手伝ってくださった皆様、大変お疲れ様でございました。

明日は最近の話をしつつ、今年中に「蜘蛛の糸」の振り返りをしてしまいたいと思います。
また見てね。

YOUTUBEでは色んな動画が見れます。あのNGシーンのやつ、恥ずかしいねぇ。

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衣裳記録12-紅子の夫・義母-

衣裳記録もまもなく終わり。そして今年も終わっていく…。こわい…。
今日は紅子の夫と義母が着用した衣裳のご紹介です。

【紅子の夫/疋田 誉人】

この誉人、キャラが立っててめっちゃいいですね。夫に眼鏡をプラスするって決めたの、本当に本番直前だったんですけど、思いついてよかった~。憎いモラハラ夫が完成した。
シャツ・ネクタイ・黒ズボンだと藤井さん(現世)とパーツがまったく同じだったので、もうひとつ何か欲しいなと、心のどこかでずっと思っていた。そこに、ひよ先生でボツになった眼鏡がひとつ。本当に奇跡…。

夫は「蜘蛛の糸」では最大の悪ではありましたが、こういう役がハマるから誉人に悪役をお願いしてしまうことが多いんですよね。こう、想像の通りにピタッとハマるというか。
最近は演出が考えた別の方向でハメてくるタイプの役者さんも多いので、めっちゃ助かってる。
夫はお母さんには逆らえない息子ではありましたが、「紅子の髪が好きだった」のセリフで、少しは妻に対して愛があったのかななんて思ったけど、やっぱダメだわ。この人、ペキニーズのタローを手にかけてるんだった。許せないわ。

このパッチね…、実は誉人くんのお母さんが縫ってくださったんです…。いつもすみません…。なんて美しい縫い目…。
客演陣の家族にまでご迷惑をおかけしているので、キミジャグは確実に地獄行きです。
今気づいたけど、ベルトも赤なんだ。へえ~!!

【紅子の義母/山口 里美】

すごい迫力の義母。こりゃあ逆らえないかもしれない。
ウィッグは髑髏姫のあやめ姐さんのものかな。だんだんと毛量が増えている気もする。
赤いワンピースに黒のアウター。素敵な赤のワンピースはいただきものなんですけど、そのまま着るとシルエットがかわいくて「ポニョワンピ」と呼ばれていました。
いつか自分が着たくて隠しておいたんですが、見つかってしまった。

足が悪いのか、杖をついています。この杖もリトルウェッジのビッコ、ケンと夢の箱のお母さんと、色を変えながら活躍しています。

金が入っていそうなバッグ。ぜしがXでのぶおのことを「ジジイ役、うますぎんか」と言っていましたが、山口もお婆ちゃん役、うまいと思うの。

家族写真。赤羽さん家は資産家らしいけど、なんの事業をやっていたのかは謎。

照明が入るとこんな感じ。
出番は本当に少ししかなかったんですが、お客さんでみてたら(とうとう、出てきやがった…!)と思う二人だったんじゃないかな。
この二人も結局は地獄行きなので、あっちで紅子に謝って欲しいですね。

蜘蛛の糸」は上演にあたり台本を削っちゃった部分がけっこうあって、「酔いつぶれた社長を神田がタクシーで迎えに行くシーン」とか「紅子は京都出身で、神田が京言葉が聞きたいと紅子にお願いするシーン」とか「神田と藤井が髪の長い女性と短い女性、どちらが好きかを話し合うシーン」とか、今読むとけっこうおもしろいエピソードもあったんですけど、着替えやランタイムを考えると、上演したバージョンが一番しっくりきた気もします。

衣裳記録は明日で終わりです。あの衣裳、まだ出てないでしょ?また見てね。


YOUTUBEでは色んな舞台のダイジェストが見れます。

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衣裳記録11-社長・あっちゃん-

本日は神田さんが勤めるタクシー会社「にこにこタクシー」の人たちの衣裳です。
神田過去編は赤を基調に、青と紫のパッチ。
他の人の過去編とは違い、神田さんだけは最初から最後まで真実を語っていたのが悲しいね。

【社長/林 信希】

にこにこタクシーの社長。あの世界でただひとりだけ、いい人だった。でも彼も自害を選んでしまったので地獄行き。あっちで神田さんと出会えるといいんですが。

赤のジャンパーは、まちなか情報交流センター時代、隣のガラス屋さんから貰ったもの。「いつかガソリンスタンド店員の役が来たら着よう…」としまっておいたのが活躍してくれました。

後ろはこんな感じ。

白髪のウィッグをかぶるという案もあったんだけど、なんかすごくコントっぽくなってしまったので赤の帽子を着用。これはもともとちぐの帽子だったんだけど、殺された時に帽子が脱げてしまうので社長にあげました。

社長はアンケートでも人気があったキャラ。社長が神田を庇いながら自害したってくだり、めっちゃエグくなかった?初読み合わせから数日どんよりしちゃったんだけど。

神田のことを浮き彫りにする役でもあったので、のぶおには悩みに悩んでもらって作った役でした。

【あっちゃん/山口 里美】

にこにこタクシーの事務員さん。神田太朗に恋心を抱く。
「こういう子、いるよね」という感じの女性にしたかった。
このワインレッドのトップスは誰がキミジャグに寄贈したものか分からず、衣裳班が「こんな服あったっけ…?」と恐怖を抱いた一着。

山口のこういう役は珍しい。結局「普通が一番難しい」と話した記憶があります。

どういう感情の表情なの。
ニットにパッチを縫い付けるのもむずいんですよね、生地が柔らかいので。

照明が入るとこんな感じ。
神田の過去は「蜘蛛の糸」の中でも重要なことを言っている部分が多かったので、キミジャグでも珍しく抜いて稽古をしました。

にこにこタクシーの皆様。神田、自分では気づいていなかったと思うんだけど、色んな人に大事にされていたね。

明日は紅子を苦しめていた義母と夫の衣裳をご紹介します。また見てね。


今日はYOUTUBEの企画の撮影。楽しみ!!

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衣裳記録10-客引き-

本日は藤井編で出てきた客引きさんたちの衣裳をご紹介します。
闇から現れ、闇に帰って行った男たち。その存在は謎。

【客引きA/首藤 大亮】

藤井をねねの店に引き入れた客引き。シャボン玉を操る。
よくみると般若柄なんですね、このTシャツ。左腕には入れ墨が入っている。
よく見ると、パッチが錦鯉みたくなっているのがおしゃれポイント。
黒マスク着用。黒マスク似合うな、この人。

背中には「鬼」の文字が。ほんとなんなの、このTシャツ。

客引きの出番はちょっとしかなかったので「パッチを160枚つけるか問題」があったんですけど、衣裳班としては全員につけたかったので、夜なべして頑張りました。
黄色はね、目が霞んでくると境目が見えなくなるんですよ。

【客引きB/林 信希】

パッツンの客引き。パーツは客引きAと同じです。
黒マスクは20枚入りを購入して、2人で分けて使ってねと言ってあったのですが、ちゃんと仲良く分けられたのだろうか。

Bは背中にでけえ錦鯉を作ったつもり。衣裳班、作業が続くとこういう所に楽しみを見出しがち。

客引きBは両腕に入れ墨が入っていますね。これはアームスリーブ型になっているやつなんですけど、腕のサイズに合わせて縫い縮めてリストバンドとかしたらもっと本物っぽく見えたのかな。次回の課題ですね。

照明があたるとこんな感じ。
この看板は小道具班作成。めっちゃいい。言葉もいい。「ヌード劇場ストリップシアター」「ミュージカルバーレスク 性春を飾る女の門松」。
これは次回公演の見世物小屋の資料を集めていた時に見つけた昭和の立て看板に書いてあった文字。こんなに心躍る文章、ある?

せっかくなので集合写真を撮りました。「なんこれフォルダ」にいれておきます。

藤井編はやることが多く、嘘と本当でみんなの性格もだいぶ違っていたので、楽しく作ることができました。

明日は神田さんの勤めるにこにこタクシーの皆さんをご紹介します。また見てね。


YOUTUBEでは「蜘蛛の糸」の稽古場が見れます。ダイジェストも見てね🕷

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衣裳記録9-毒島・こーじ-

本日は藤井編のスパイスこと、毒島さんとこーじの衣裳をご紹介します。前半はおっかなかったけど、後半はコミカルでかわいい二人でした。

【毒島さん/首藤 大亮】

闇の界隈を恐怖で取り仕切っている毒島(ぶすじま)さん。
スラッとしたシルエットが首藤くんによく似合っていますね。
照明が入ると分からなくなるんだけど、このパンツ実はシースルーで、よくよく見ると透けていてセクシー。
この眼鏡も最近よく使ってるんですが…。

スプーキーの時のキミコレのものです。

この写真で分かるんだけど、袖の部分見て!袖ボタンがチャイナボタンになっているんです!
ねねからは「趣味の悪いシャツ」と言われていましたが、かわいい~。

毒島も骨を背負っている。
彼はこの役をとても楽しんで演じてくれました。ドスをきかせると若本規夫さんのような喋り方になってしまった時があって、物まねだったらめちゃくちゃうまいなと思いました。

【こーじ/林 信希】

うまく言えないんだけど、のぶおの「何者でもない何か」になる技術すごくない…?喋るとのぶおなんだけど、ぱっと見、のぶおじゃなくない…?衣裳班の功績にしたいんだけど、のぶおの力も凄くない?

毎回衣裳の記録写真を客観的に見て、(なにこれ…)となるのはのぶおくんですね。
紫のトップスはベロア素材。光沢がいい。パンツは商品ページに「雷名柄」と書かれていました。
このウィッグは…。

ちーちゃんもXで気づいていたけれど、スプーキーのメアリー。
信じられないだろ、メアリー。そのウィッグ、8か月後には隣の男がかぶってるんだぜ。

こーじのトップスはハリのある素材だったので縫いやすかったです。

照明が入るとこんな感じ。
みんな紫似合ってますね。

明日も藤井編。藤井さんをあやしい店に引き入れた客引きの男たちをご紹介します。また見てね。


YOUTUBEの新しい企画の撮影、年内にあるって!!

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衣裳記録8-藤井・ねね・すみれ-

本日は藤井編の衣裳のご紹介です。他のエピソードより大人っぽい感じ(当社比)。

【藤井(現世)/疋田 誉人】

藤井さんの現世は外資系サラリーマン。ハイスペックな男。
藤井編は紫メイン、補色で黄色とオレンジ。
ちょっと艶のあるシャツ、薄紫のネクタイ。
藤井さんに関する衣裳班からのこだわりコメントとしては、他の人たちの現世はみんな靴を履いているのに、藤井さんだけ風俗店用のスリッパだったことでしょうか。紫のこういうスリッパがなかなか見つからなくて、3か月くらい探した。

藤井さんはスタイリッシュなので、ボツボツの付き方もみんなと違う感じ。

神田もそうだけど、男性陣はシャキッとした衣裳の時、ベルトがあるのが大変そうだなぁと思いました。たまに男性楽屋からベルトのバックルを壁にブチ当てた音が聞こえてビクッとしました。なんかこのあたり、もう少し工夫できそうな気がする。

【ねね/織笠 裕美】

稽古場では「ねねち」と呼ばれていた女。藤井さんの愛人?
早着替えがあるから長いウィッグは使いたくなかったんだけど、誉人も三池も「ねねは絶対にロングヘア」と言うので、ロングの金髪ウィッグ。
本当はちぐで被ってたウィッグがねね用で、草3がかぶってたウィッグがちぐ用だった。
脚本の時点でヘアスタイルまで指定されることってほとんどないんですけど(「かけていく女」みたいに髪の毛がストーリーに関わってくるのは別として)、「申し訳ありませんが、ねねだけは長い髪の毛で…」と言っていました。

でも写真を見て、ロングにして良かったなと。
なんか艶のあるスリップと上着。これもやわやわな生地だったので縫いにくかったです。後半は激しい動きがあるので破れたらどうしようと、常に心配だった衣裳。

裏の社会の人たちは、背中に骨を背負っている。

【すみれ/山口 里美】

藤井の奥さん。元は職場の上司だったらしい。序盤はヒールで激しい動きをするので、一度ずっこけた山口がねねに覆いかぶさってきた時があって、不覚にもときめきました。

紫のセットアップは織笠のやつ。
何回かキミジャグの芝居にも登場しています。

最後はプラザ企画の田口ちゃんの衣裳だったかな。自分の服なのに自分が一番着た事がないという不思議。
写真は刑事役の安島くんです。ホープフル、お疲れ様でした!!!

スーツを着ると途端に政治家っぽくなる山口さん。
このウィッグ、地毛かと思うほど似合ってる。

照明が入るとこんな感じ。紫もなかなか照明映えしますね。
明日はみんな大好き毒島さんとこーじの衣裳をご紹介します。
また見てね。


YOUTUBEの「蜘蛛の糸」ダイジェスト動画、攻めてていい。

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