kimitojacuzzi Anniversary

水戸を中心に活動するキミトジャグジーの記念ブログ

おもいで-6-

琵羽ちゃんがピューさんに折檻されそうになったところを、間一髪で乱道が止めに入ります。きのこいれ、かわいい~。

しかし琵羽ちゃんはピューさん家の使用人。どう扱おうがピューさんの勝手。
これ、痛そうに見えるでしょう。でも実際はのぶりんがグーを作って友ちゃんの頭にのせ、友ちゃんがのぶりんの手首を持って固定しているので、どっちかっていうとのぶりんの手首の方に負担がかかっている。
使い古された演劇の手法ですが、本当に髪を引っ張られているように見せるためには体幹が必要です。

ピューさんの煽りに堪えかねて、初めて乱道が怒りを露にするシーン。
先にキレてピューさんに飛び掛かろうとしたのは琵羽ちゃんのほうなんだけど、タッチの差で乱道がピューさんの襟首を掴む。
琵羽ちゃんの怒りもちゃんと見せておきたかったので、役者さんたちが息をあわせてくれたシーンでした。

ボコボコにやり返される乱道。琴吹ちゃんが止めるも、乱道は立ち上がれないほど痛めつけられていた。
のぶりんは殴ったりする演技が上手だからこそ「演出が想像しているより暴力的」になってしまうので、「そこまでリアルにやらなくてもいい」といった思い出。
ACM劇場だったら許容される演技も、稽古場「風」さんはお客様と近すぎるからNGっていうこともある。

詫びをいれろと琴吹ちゃんに言われるも、謝りたくないピューさんは小銭を投げつける。
金が稼げない乱道は、金があればくくりに食わせてやれるから、もっと殴ってくれと懇願する。このシーン、残酷で切ない。
この言葉にみんなはドン引きするけれど、乱道は純粋にそう思って行動したと思うと、誰かを養う責任って、めちゃくちゃ重いものですね。

一方その頃、家では乱道の帰りを待つくくりが浜婆と遊んでいた。まだまだ囲炉裏でいたずらをするので、おそらくベビーシッターの役割。
人形遊びをしているんですが、次のシーンを見越してか、浜婆が人形片付けるのが早いんだわ。

ボロボロになった乱道をかかえて琴吹ちゃんがやってくる。乱道を心配しながらも啖呵を切る琴吹ちゃんがかっこいいシーン。
乱道の言葉を遮って床をバン!と叩くのだけど、毎日その音がでっかくなっていって、そのうち琴吹ちゃんの手のひらが粉砕骨折するんじゃないかと心配だった。

乱道の怪我を見て泣き出すくくりに、浜婆が「順調に育っておる」と言う。「かみつかれたらカミツキになれるぞ」と謎の言葉を残し、去る。
ここの山口さんのお芝居が良かったですね。おばあちゃんなんだけど、聖母のような、慈しみのようなものを感じました。
「やるやん!」と言おうとしたけど、「あそこのくくりの泣き声、うるさいんだけど!」と半ギレしていたので、今日まで言えずにいます。

くくりを泣き止ませようと、ピューさんからもらった金を見せる乱道。そんなもんじゃこの涙は止まらねえ。
乱道に縋りつき泣き続けるくくりに、つい口づけをしてしまう乱道。ここ、良くも悪くも人間らしさが出てていい。

土下座乱道。

おや…?くくりの様子が…?

波のSEと照明がじんわり入るのが痺れる。天才かよ、オペ卓の2人。

次の瞬間、滑らかに喋り出すくくり。
ここで初めて台詞らしい台詞を喋るんだけど、こんなに長い時間、舞台上で台詞を発することなく過ごしたのは初めてなので不安でした。
だから泣きのシーンで本能的に声の調整をしていたのかもしれない。結果、山口さんに「うるさい」と言われたけれど、舞台の中盤まで自分がどんな声で話せるのかが分からないって、新しい恐怖よ。「織笠さん、マジで最後まで喋らないつもりかと思った」と色んな人に言われましたが、私もそう思った。

以下、本番の様子。

くくりのバブ期が終わり、ストーリーも新たな方向へ展開していきます。また見てね。