kimitojacuzzi Anniversary

水戸を中心に活動するキミトジャグジーの記念ブログ

記録 -くくり人形-

本日は「虚舟」を彩ってくれたくくり人形の記録。
みんなで1000個以上作りました。手作業。劇団の仕事ではなかった。
作成にはキャスト・スタッフのみならず「深海のパレード」で出演予定だったやぎーも手伝ってくれて、本当にありがたかったです。
ほんと…、1年以上くくり人形を作り続けていたので、会場に飾られた時は感動しましたね。
頭と胴体をたくさん作って、最後にドッキングさせる派と、ひとりひとり完成させていく派に分かれていました。
よーくみると過去公演で使った布が使われていたりします。大変だったけど、かわいかったね。

【舞台装置の子たち】

かみしもの壁に飾られたくくり人形。
ラストシーンで意味を持つ装置だったので、とにかく数が欲しかった。

作ってきたくくり人形を紐にくくりつけている現場。通称:蟹工船。最後の方はみんな職人みたいになっていました。
めっちーやのぶりんが調節してひっかけてくれた。後半戦になると紐が伸びてきたので、最後まで細かい調整がありました。終演後はお客様の元へ。

蛍光オレンジのリボンをしている子が青い照明でブラックライトのように光り出して、「なんか光ってる子いない?」と言ったら、のえが「…うちの子です」と手を挙げたのが面白かった。光る生地もあるんだなぁ。

「風版・ジョージくん」の時から細かいものがたくさん釣り下がっている壁が見たくて、どんな風に吊ったら照明が面白くなるだろう?と考えた答えです。壁と人形に隙間があるから、照明があたると影が色んな表情を見せてくれて面白かった。
しかしながら、それを作る労力のことを考えていませんでした。でも、「これ、私が作った人形!」と、吊られたくくり人形を見てみんな笑ってたから、いっか。

【乱道家の暖簾の子たち】

道家のシーンで出てきた暖簾にもくくり人形。
この子たちは壁の人形よりひとまわり大きめです。
一番上には「六つ花」という飾りがあります。
乱道の衣裳に合わせて、赤い着物の子を多めで作りました。
今はラボの台所の暖簾になっています。

【ザルのなかの子たち】

シーンの要所要所に出てきたザル入りの子。
くくりの遊び道具になったり、願いを叶える人形として売られたりしました。
写真は全員手を広げているバージョンですが、もうひとかごあって、そっちは手足がくくりつけられている子たちが入っています。
そう、同じ生地で2種類作ったんです。この労力、こわくない?

【乱道が最初にくれた子】

くくり人形のなかでは一番大きい子。最初に乱道がくくりにあげた子です。
女心の分からない乱道は途中、琵羽ちゃんにあげてしまったりしましたが、最終的にはくくりの元へ。この子も手を広げているバージョンと手足をくくられている2バージョンいます。
綿がみちみちに詰まっているので、お尻付近に綿が溜まると横にある小袋がキチキチになることがあった。今思い出したけど、「くくりと連動してるんじゃないの」って三池の言葉、あれ嫌味だな。
でも、ミチミチのほうがかわいいからね。くくり人形がね。

くくりがおままごとで干し芋を食べさせたり、乱闘のシーンで色んな人の手に渡ったりしたから、お顔がちょっと汚れてしまった人形。今はきれいに漂白されています。共に戦った宝物だね。

演劇関係者からはこのくくり人形たち・衣裳・小道具・舞台・特別企画・音響照明のきっかけ・ダンスも含めて「労力を考えると、どっぴく」と評価をいただいた「虚舟」ですが、元々は15周年記念で上演するはずだった演目。
いつか上演できることを信じて手を止めなかったキミジャグ勢や、文句ひとつ言うことなく作業をこなしてくれた共演者さんや関係者の皆さんには頭があがりません。返さなきゃいけない恩ばかりたまってゆく。

明日は、虚舟に登場した箱のお話。また見てね。