kimitojacuzzi Anniversary

水戸を中心に活動するキミトジャグジーの記念ブログ

おもいで-ナイトメアバージョン②-

「デビルズ・ホラー・ショウ」ナイトメアバージョンも、だんだんときな臭くなってきました。
レストランに響く、悪魔が鳴らすチャイムの音。

この写真の面白さもお伝えしておきたいんですけど、これ、恐怖で身を寄せ合ってるんじゃなくて、みんな照明の中にグイグイ入っていってるんですね。自分が一番明るいところに行きたいから。
たまにお芝居を観てると、「あの照明ってどこに当てたかったんだろ?」っていうのあるじゃないですか。
シュートしたところと立ち位置がずれちゃったり、普通に役者のミスだったり、理由は色々あると思うんですが。
キミジャグはそんなのねぇ。
みんな自ら照明にあたりに行く。自分の立ってる所がセンターだ。これが18年、戦場を生きてきた奴ら。

でも、演劇初心者の頃はなかなか照明に入れなかった。
照明の芯みたいなのがあるんですけど、どうしてもそこから少しずれちゃってた。
その時、照明さんに「自分のまつ毛が白くなるところに立てばいい」と教わり、そこからは照明無双。
照明にうまく入れない皆さん、良かったら参考にしてください。
まつげを少し下に向けた時に自分のまつげが白く見えるところ、そこが照明の芯です。

チーフ登場。クラシックの普通感、どこに捨ててきちゃった?

悪魔と遭遇した柚子の帰還。
ナイトメアの柚子は押しに弱いところがあったので、号泣しながら再び悪魔の元へ。

こちら、悪魔祓いのシーン。
悪魔祓いの呪文がクラシックとは違っていましたね。
一回山口さんがテンパった回があって、なんか聞いたこともないカウントダウンをしはじめた時がありましたが、まるで最初からそうだったかのように芝居してました。
だから、お客様から見たらテンパってるのは分からなかったと思う。焦ったのはそのシーンに出てたキャストだけ。
こういう、リカバリーを全部自分でできるところが山口さんのすごいところだと思います。

柚子、二度目の生還。
ナイトメアバージョンだと机に飛び乗る。
あ~これ、山口さんやってますね。
驚いたから口元に手を当てるという、記号の芝居やっちゃってますね。あとでダメだししておきます。
でも、実は記号の芝居はそんなに嫌いじゃないです。
その人がどんな漫画を読んで育ってきたかが分かるから。

今回の演出って、ブレヒトの異化効果とか、リー・ストラスバーグのメソッド演劇法とか難しい言葉でも説明できるんですけど、そういうの全部抜きで、役者は「ただ目の前で起きてるありえない状況をみんなで楽しむ」で良かったと思います。
そう考えると、役者・演出初心者でもやりやすい脚本なんじゃないかと。(体力があれば)
やりようによって、コメディーにもできるし、ホラーにもなるし、サスペンスにもなる。
キミジャグは全部ミックスにした作品にしたけれど、演出が変わればまた新しいレストランが誕生するんじゃないかな。

明日はいよいよ惨劇のはじまり。
よかったら見てください~。