kimitojacuzzi Anniversary

水戸を中心に活動するキミトジャグジーの記念ブログ

おもいで-小道具とか舞台裏-

今日は、本番に使用した小道具などのご紹介です。
俯瞰してみるとこんな感じ。

けっこうゴチャついてますが、綿密な計算によって置かれたものたち。
ペン立ても、表からは分からないけど、中は段ボールで小さな区切りがしてあって、チーフの凶器であるシャーペンが絶対この位置にあるように細工されています。

ここ!ここに血糊皿!
机にぶつかった拍子に、この小皿から血糊を拭いとります。別のキャストがお客さんの目をひくようなお芝居をしてくれている(はず)ので、慌てず血糊を使うことができます。

気付け薬ぐらい濃いコーヒー。
湯気を出したいだけならお湯でも良かったんですけど、客席が立体になっているので、すこーしだけカップの中身が見えちゃう。
こういう芝居じゃなければ、中身なしのパントマイムでもいいんですけど、ファミレスの芝居でコーヒー入ってないっていうのも、ね。
濃い麦茶とかも試してみたけど、喉がイガイガしちゃったので、最終的にコーヒーでいこうとなりました。でも、あんなに濃くなるなんて聞いてなかった。

灰皿。
これねー、芸が細かいんですけど、全部グルーでくっついてるんです。落としたとしても、このまま。
ちょっと立ってる吸い殻の感じがリアル。
こういうところに、小道具班のこだわりが感じられますね。

実際、何公演かある舞台だと、「ほんの少しの違和感」がネックになることがあって、例えばこの灰皿の中身に関して「あれ、いつもより吸い殻多くない?」とか、「なんで今日、吸い殻一個も入ってないんだろ?」っていう雑念が生じると、予測していないミスに繋がったりすることがあります。
役者をやったことがある方は分かってもらえるかと思うんですが、「集中力が高まっている時の、ほんのちょっとの雑念」って何に繋がるか分からないから怖いんですよ。
だから、『この小道具はこの形が最終形態です』って言われると、安心。ぜったいその形で置いてあるから。

血まみれのハサミ。こいつとは共に戦った思い出がある。血糊をふき取って、制作のボックスへおかえり。

これは上手奥の舞台裏。本番は真っ暗になっちゃう場所。
血まみれのエプロンはここでお着替え。
いつの間にか手元明かりがちゃんと用意されてるんだけど、あれ、いつ、誰がやってくれてるんだろう。
「あれやってほしい」と言わなくても誰かがやっておいてくれる現場だと、なかなかお礼が言えないから、日々ありがとう、ありがとうと思って生きています。たまに「なによ、さっきの芝居!」とか言っちゃうけど。

明日が多分振り返りの最終回。
「デビルズ・ホラー・ショウ」が終わったら、全部が全部きれいでまぶしい「深海のパレード」…。
振り幅がすごすぎて体がついていかない。
よかったら見てください~。