kimitojacuzzi Anniversary

水戸を中心に活動するキミトジャグジーの記念ブログ

おもいで-3-

お疲れさまです、キミジャグです。
朝方一気に寒くなりましたね。あったかいお布団を出したことにより、日々寝坊の毎日です。

今日も舞台写真を交えて「リトルウェッジの魔女」を振り返ります。秋なので急に感情が高ぶって考察をはじめたり、誰かの芝居を熱く語ってしまったりするので、美しい思い出で終わらせたい方は写真をじっくり見て読み飛ばしてOK!

娼館へ続く森の中で妖精パックと出会うクダン。
妖精は余所者であるクダンを妖精の粉で撃退する。
クダンが鼻をおさえているということは、花粉的な何かなのでしょうか。花粉症だとしたら地獄の攻撃ですね。

人類最強の男、妖精の粉に勝てず膝をつく。
クダンは人間相手には強いけど、なんかこう得体のしれないものと対峙すると、手を出さずしてやられるところがある。
ちなみに山口さんに「妖精の粉ってなんなの」って聞いたら「すごい臭い」って言ってました。だから鼻をおさえてるのかもしれない。

夜の散歩に出ていたエヴァと少女たちがやって来る。
クダンを撃退したことを褒められるかと思いきや、エヴァに怒られるパック。
この時点で少女たちには妖精の姿は見えていないのをいいことに、山口さんがちょっとずつ少女たちにちょっかいを出していましたね。でも、みんな見えてないから無視をする。
「なんか、みんな無視すんだよ、あたしのこと」って言ってたけど、「いや、そういうシーンだよ」と突っ込んだ記憶があります。

剣を持ってる怖い顔の男。リトルウェッジに危害を加える奴なんじゃないかと、少女たちは警戒します。
クダンが怖い顔をしている設定は、再演版で追加されたもの。怖い顔というよりは、あまり表情が読めないタイプの人だと思います。だからこそ、デレた時、ね…。
このシーンの少女たちが、クダンをものすごく乱雑に扱うのが好きでした。エヴァが側にいれば、怖いものなんてないんだろうね。

エヴァっさんとクダン。「噂で聞いた、とても、美しい人だと」と、いきなりかましてくるクダン。お前、そういうとこだぞ。
エヴァっさんは言われ慣れているのか、大人の対応。
ずーっと物腰柔らかなエヴァだったけど、「何しにリトルウェッジに来たの?」と聞くときだけ空気がピーンと張り詰めるんですよ。こういうとこ、本当に上手。もちろんそれをちゃんと緊張して受け取った首藤くんの呼吸も良かった。

その張り詰めた空気をぶち壊す酔っ払い登場。この二人のテンション、ほっとする。
でも、デタラメをクダンに吹き込んだことがバレ、修道女もエヴァに怒られる。

エヴァに怒られている時、かんたちゃんの口が数字の3になっててかわいかったです。
わたし拗ねてます、あなたの言ってることに不満がありますっていうお芝居を分かり易く伝えられる、PFっぽい表情の作り方が勉強になりました。
舞台だと後ろほうのお客さんは役者の表情まで読み取れないかもだから体全体で感情を表現しようとしてしまうけど、やっぱ表情が先に出た方が自然だよな、と個人的に思いました。
かんたの表現力って、かんたちゃんを起用したことのある演出さんはみんな絶賛しますよね。その理由が分かった気がする。いや、知ってたけど。
悲しい→泣くとか、怒る→声が大きくなるっていうお芝居の当たり前の逆を行くんですよね、彼女は。
悲しい→笑う、怒る→声が小さくなるって感じに。それが逆に分かり易さを生んでいるというか。また拙い語彙力のせいでかんたの表現力の豊かさを伝えられない。
台本の台詞をそのまま捕らえず、逆張りすることでどんな台詞でも生かせるというか。だから、すごく短い台詞でも、かんたが言えば印象的になるんじゃないかなというのが私の見解です。うちにはいないタイプの役者さんなので、すごく新鮮でした。
かんたには特別企画で何度も出演してもらったことあるけど、本編は初参加だったので、今回はじめて本物のかんたに触れたという感じ。
思わず語ってしまった、かんたを。

「魔女と呼ばれる女に会ってもいいよ」とエヴァのお許しが出たことにより、教会の庭で行われるリトルウェッジ村のお祭りに行こうと誘う修道女。

抵抗することなく、すぐ着いていっちゃうクダン。そういうとこだぞ。

クダンの髪の毛、ふわふわ部分と刈り上げ部分があって、かわいいですね。
人の刈り上げを触るのが好きなんですけど、この前ぐっさんが後ろ髪を刈り上げてきた時に無言で触ってたら、「この中で刈り上げないの織ちゃんだけだよ…」って言われて、ぱっと稽古場をみたら首藤くんも誉人も刈り上げがあって、謎の敗北感を感じました。人生で一回くらい刈り上げてみようかな、後ろ髪。

その場に取り残されたエヴァは「ハナは、魔女なんかじゃないわ」と呟く。ネタバレしちゃうと、「でしょうねぇ」としか言えない。

ところ変わって、ハナの部屋。コーザが初めて喋るシーン。
重苦しい雰囲気から、幼馴染どうしの砕けた表情に変わる。
ここは多分淡い初恋同士だとは思うけど、長年一緒にいすぎて恋愛感情よりは家族感の強い2人だったんだと思います。
初演版だと「コーザが近づいたら舌を噛む」「そしたらその口に銃口を突っ込む」とかバチバチにギスギスしてたシーンでしたが、今回は和やかな雰囲気に。曲もかわいらしいものを選んでもらいました。

「世界はお前が思う以上に、お前を憎んでる」とハナをビビらせ、なるべくハナが危ないところにいかないように画策するコーザ。優しい人よね。
みんなハナの部屋に入るとすぐさまベッドに座るけど、コーザだけハナの商売道具であるベッドには絶対に座らなかったのも胸アツ。ハナのやらされている事に疑問を抱きながらも教会に逆らうことができず、今の今まで見守る事しかできなかった人。
でもその優しさが、ハナの「自分が早めに死ななきゃコーザが幸せになれない!」と思った原因でもある。そう考えると、やはりリトルウェッジには、「うっせーバカ!」と言って全部をぶっ壊してくれるクダンみたいな人が必要だったのではないでしょうか。

どうしても村のお祭りに行きたいハナは、妖精パックを呼び出し留守番代理大作戦を決行。
ぐっさんと2人きりのシーンはここだけ。稽古中はお互い力が入りすぎて相手の台詞をぱっくんちょしまくる。
本番はぐっさんがネコのことを「ニャコ」って言ったくらいで、スムーズに行きましたね。リトルウェッジではネコをニャコって言うのかもしれない、うん。

そしてこの顔。ちゃんと撮ってもらえていた。

「リトルウェッジの魔女」は、実はクダンとハナが出会うまで、だいたい40分くらいかかる。こんなに出会えない話も珍しい。
ブログでこんな話をすると怒られるのかもなんですけど、脚本担当の三池が「一目ぼれ」ってモチーフがすごく好きなので、キミジャグ台本だとほぼほぼ主人公とヒロインは一目で恋に落ちることが多い。
一目ぼれじゃなかったのなんて、「ジョージくんとひかり先生のダンス」くらいじゃないかな。でも、分かる。2時間の芝居だと最初から知り合いで好き同士でもない限り、ぱっと恋に落ちてもらわないと話が進まないから。
この言葉通り、明日はぱっと恋に落ちてもらいます。
村のお祭りのシーン。お楽しみに!