本日も「リトルウェッジの魔女」の振り返りです。
もうすぐ、前半戦のクライマックス。まだクダンとハナ出会ってないけど…。
教会の広場で、戦争が終わったことを祝福するお祭りが開かれています。村人たちがぞくぞくと集まってくる。
このビッコ、慈愛のまなざしで人間達を見つめていますね。こういうところ、素敵ですね。みんなはダンスの練習してるのかな。
村人のダンス。曲名は「夜って素敵!」といいます。
こちらもオリジナル曲です。
作曲/佐野貴幸(samfree)
作詞/三池順太 織笠裕美
ペアがくるくる変わっていくダンスでしたね。振り付けは山口さん。
みんないい顔してますね。笑顔加点。
ここで、お忍びで来たハナと、無理やり連れてこられたクダンが初めて出会う。なんとなくお互い懐かしさを感じて目が離せずにいるイメージ。
ここまで首藤くんとは舞台裏でも全然会わなかったから、「久し振りじゃ~ん」という気持ち。
どちらからともなく、ダンスがはじまります。
このダンス、リトルウェッジ中学校の学園祭でみんなが踊るダンスらしく、リトルウェッジの村人はみんな踊れるらしいです。地域の盆踊りのようなもの。
余所者のクダンがすぐ踊れたのも、何度もループしてるから体が覚えてるんじゃないかってみっきーが言ってて、「ははーん!」ってなりました。みっきーが言うと、そうなんじゃないかなと思う。謎の説得力。
全体で見るとこんな感じ。
ダンスの振り付けは同じなんだけど、1番と2番でフォーメーションが変わってます。
いい感じの雰囲気。そこに、教会の鐘が鳴り響く。
ハナが抜け出したことがバレて、コーザが「帰ってこい」と鐘を鳴らしているのかもしれない。
だんだんおおごとになりそうな雰囲気を感じ、慌てて部屋に戻ろうとしたところ…。
クダン、ハナのフードをとってしまう。お前、そういうとこだぞ。
思わず赤い髪の毛を引っ張るクダン。これはいけませんね。コンプライアンスにひっかかる。16年前の脚本なので勘弁してください。これでも全体的に、だいぶ穏やかな表現になったんですよ。
このクダンさんのおもしろポイントは、ハナが魔法を使うと思って、手を突き出しただけでめちゃくちゃビビるところですね。
魔法使えないって言ってるのに、何かあるたび「魔法か?」って言ってるし。魔法は使えねーつってんの。人類最強のくせに、こういうところが愛らしいキャラです。
いちおう和解。過去ループした時は、この瞬間クダンさんがハナを切り殺してしまった時もあったかもしれない。
ループを繰り返して得た【なんか分からん懐かしさ】が追加されたことにより、存命できました。
パンフレットのキービジュにもなった、クダンとハナの内緒話。本番はなんて言ったんだっけ。どんなことをささやいても、絶対に笑わない鋼の男。
ここで、初めて照明の青が解禁。クダンの世界に色がつきます。ここのポエミーな台詞が良かったですね。
「夜の瑠璃色、月の琥珀色。この世界は、こんなに色で溢れていたのか」
青とか黄色って言わない。瑠璃色、琥珀色。これが三池作品。
【ストロベリーソーダ】【レモン味の綿あめ】【夕焼けの茜色】【プレパラートが映し出す七色の世界】、各所に鮮やかな色を連想させるような台詞はあるけれど、舞台上に色はなし。
だから、照明の青はぜったいここでいれようと、最初から決めていました。ACM劇場の青、きれいなんですよね。
しかしここでクダンのPTSDが…。
戦場で死んでいった仲間たちがフラッシュバックする。
この写真、衣裳の記録にも入れておきました。村人→二等兵への早着替えの途中。こんな感じでツルッとワンピースが脱げます。
すでに死んでしまった仲間たちが、クダンに呪いの言葉を投げかける。そうだった、彼は恋とかしてる場合じゃなかった。
後のシーンで、これはクダンの心の傷が作り出した幻影だということが分かるんですが、辛いねぇ。
音響も、さきほどみんなで踊っていたダンス曲を気味の悪い感じに速度を落としてクロスで怖い曲に変化してたり、きっかけの多いシーンでもありましたね。
オペ卓から「やることが…やることが多い…!」って聞こえてきそう。
クダンさん、仲間のために再び復讐を決意し、走り出す。
明日はハナ側。こちら、とてもハッピーな木霊のシーン。
お楽しみに!