kimitojacuzzi Anniversary

水戸を中心に活動するキミトジャグジーの記念ブログ

衣裳記録㉒-最終形態1-

ラストシーンまで来ました。
9月中に衣裳記録を終わらせないと…!
あと3か月くらいで今年終わるってほんと?この前年越ししたばっかなんだけど。

【パック(最終形態/山口 里美】

エヴァを魔女に堕としたすべての元凶、悪魔パック。
なんかの動物の骨をかぶってる。立ち姿から狂気を感じる…。これはアレですね。チラシの裏面の、山羊の骨。バフォメット意識。

衣裳を禍々しいものに変えてもよかったけど、こっちのほうが禍々しい気がしませんか。夜中、六国にこんなん立ってたら泣いちゃう。
初代パックは小さい剣をふたつ持っていて、ラストシーンでは物理でクダンと戦っていたけど、16年を経て音響班と照明班が【魔法で戦う技術】を習得したので、今回は魔法で戦えて良かった。一番パックに効いた攻撃が「足払い」だったっていうの、今思い出してもちょっと笑う。飛べよ、妖精。

アップ。隙間から見える目。狂気を孕んでいる。
このお面をかぶると、山口さんが何故か敬語になるのが面白かったです。
「それ、見えてる?危なくない?」「…見えてますけど」「ちゃんと喋れる?」「…喋れますけど」みたいな。
人格を変えるお面。もうすぐハロウィンの時期なので、すでに貸出予約が入っています。見た目がいいので、また何かに使いたいな。

 

【ハナ(旅立ち)/織笠 裕美】

モノクロだったハナの世界がカラフルに変わったことにより、今まで見ていたものの色が変化する。
「あ、あ、あたしの服、赤だったの~!?」ってなってる。
着ているものは白バージョンとまったく一緒のかたち。早着換えの時間があと5秒長かったら、靴も変えたかった。
この衣裳も、時間がないなか演劇事務所'99の河原さんが縫ってくれました。本当に反省しています。

羽根もちゃんとついてます。この衣裳の羽根を作り忘れてて、「衣裳の色が変わるだけなら羽根つけなきゃだめじゃん!」と気付き、リハ日の前日に慌てて作る。

旅立ちのマント。着やすいよう、安島くんがセットしてくれていた。感謝…。
初演版だとハナは旅立つ時に赤い髪をバッサリ切って、トランクひとつで歩きだすという脚本でした。
だから、ラストシーンのハナはおかっぱくらいの赤い髪。
この演出も好きだったけど、初演版のハナは自分の髪色を「血の色」「不吉」「好きでこんな風に生まれたわけじゃない」と言っているし、少なからず自分の赤い髪を恥じていたんですね。
でも、再演版はリトルウェッジの外での噂以外、ハナの周りの人たちは誰もハナの髪色を恐れていなかった。
クダンの「王都にも変わった髪色の奴はいた」という台詞も追加されていて、ハナの髪色は差別されるものではなく個性として象徴される脚本になっていたので「時代、変わったな」と思いました。
ループした先の未来で「この髪の色を目印にして、私を見つけて」と言っているので、じゃあその髪を切るのは不自然だよね、となり、ハナは長い髪のままクダン探しの旅に。
初演版の【魔女の象徴だった赤い髪を切る→自分を縛り付けていたリトルウェッジ村との決別】だったのが、全部背負って次の未来に歩き出すというラストに変わったのが、再演版をやった意味があるねと演出部で話しました。

 

【ビッコ(カラフル)/大内 真智】

Wow!mattoさん!
神様ビッコ。ツギハギはなくなり、足もなおったのでパンツの長さも元に戻る。
帽子・シャツ・サスペンダー・パンツ、すべて同じ形のまま色だけが変わっています。
今回の衣裳選びで大変だったのは、「この服、色違いあります?」というところ。色違いが展開されている服を探すの、けっこう時間かかりました。

リボンについているカメオの色も、ちゃんとカラフルになっているんですよ。すごい。
ツギハギがなくなったことにより、本来の十字架もちゃんと見えています。
モノクロの世界が長すぎて、みんながカラフルになった瞬間「なんか、みんなの偽物みたい…」と少し思いました。

神様ビッコが最後に枕にナイフを突き立て、色とりどりの花びらを舞わせるシーンがとってもかっこよかったみたいなんですけど、多分私だけ見れてないんですよ。着替えてて。
その感動をちゃんと大画面で味わいたいので、市民センターで上映会やりたいと駄々をこねようと思います。みんなばっかりずるい。私も客観的に見たい。ビッコを。真智さんを。

明日は、色づいた世界のみんなをご紹介したいと思います。
お楽しみに。