kimitojacuzzi Anniversary

水戸を中心に活動するキミトジャグジーの記念ブログ

イメトレの時期

本番間近の稽古場。

分かりますかね。
舞台上は首藤くんひとりのシーンだけど、稽古場だとパネルも壁もないから、彼がどんな芝居をしているのかみんな見れる。
でも、本番はパネルが立つので首藤くんがどんな芝居をしているのかは見えない。
めちゃくちゃ当たり前の話なんですけど、本当に疲れてくるとパネルの存在を忘れてしまって、「じゃあ首藤くんが大きく頷いたらみんなも出ていこう」とか決めてしまうわけです。
いや、本番はパネルで見えないから、役者が頷いたかどうか分かんねーよ、と。
本当に疲れてる時だけの話ですけど。

最近は出番のない時、自分が裏で何をしているかを想像します。
ここは早着換えだからすぐ楽屋に走りこまないと、とか、ここは比較的ゆっくりだから体力補給用のチョコを食べよう、とか。
小屋入り前に想像しておくと、気持ちが幾分か楽。
化粧周りの配置を考えたり、衣裳をどう設置しようか悩んだり。

余裕がないと小屋入りしてから全部決めなきゃいけない。でも、小屋入りした時点で仕込みやら最終稽古でそんな時間はもうないわけです。その絶望感は、この世の終わりよ。

山口さんが常々若手に教えているのは、「とにかくイメトレを大事にしなさい」ということ。口酸っぱく、もう苦くなっちゃうくらい毎回言ってる。過去に色々苦しい経験をしてきて、若手にはそうなって欲しくないという優しさだと思います。
今回の稽古場には若手がいないけれど、我等くらい中堅の役者になってくると、みんな本当にイメトレばっかりしています。
早着換えとか、舞台裏の導線とか、もっというと仕込みのイメトレをしている人も。
私は先走って打ち上げのイメトレをして「それ、今考える事!?」と怒られたりします。

イメトレ通りにことが運ぶこともあれば、やっぱりうまくいかない時もある。それはそれで、次の公演のイメトレをもっと具体的に想像することができるので、悪いことはない。お金かからないし。

山口さんクラスになると、イメトレでどうしてもうまく行かなくて、夜中に「あそこの早着換えなんだけどさ…」と連絡をしてくることも。
不安の種は今のうちに掘り返す。それがキミジャグ。
杞憂に終わることも多いんですけど。

あまりに眠くて稽古場で目をつぶってても、「ああ、イメトレ中かな」と思われそっとしておいてもらえるキミジャグの最新公演、まもなく!!

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