kimitojacuzzi Anniversary

水戸を中心に活動するキミトジャグジーの記念ブログ

衣裳記録2 -琴吹・笛・琵羽-

本日も「虚舟」衣裳のご紹介です。今日はハラヤドリに住む村の人たち。
今日ご紹介する3人の衣裳は最後の最後まで悩んだんですけど、(2人一緒、3人一緒で出るシーンが多かったり、ラストシーンはこの3人で〆たりするから、どの組み合わせになっても統一性が欲しかった)薄い紫メインでいくことにしました。

【琴吹/鈴木千慧】

コトブキちゃん。通称ブッキー。かわいいねぇ。
お金持ちのお嬢様。でも、中身は誰よりも男前。
着飾らなくても華やかな彼女なので、衣裳の作り自体はけっこうシンプルです。
着物は二部式になっています。スカートっぽくしたのは、稽古中の彼女をみていて動きが生き生きしていたので、なるべく足も大きく動かせる衣裳がいいな、と。
ビワちゃんとのケンカのシーンで大立ち回りをするには、着物の裾だと捲り上げなくちゃいけなくなるからスカート式を採用。
ちーちゃんは着物好きなので、とてもきれいに着てくれました。

袖はお兄ちゃんであるピューの羽織と同じ生地がフリルになっています。このへんがキミジャグっぽい。着物としては嘘がいっぱいなんだけど、三池さんのお芝居っぽい。
実はブッキー、シルバーの首飾りをしていて、胸のラインに沿って飾りが下に落ちていくネックレスをしています。セクシー!
かわいらしさのなかにお姉さんぽさを秘めた衣裳だったのではないでしょうか。

【笛/林信希】

ピューさん。決まってるね。
今回のぶおのメイクがすごくキマってて、女性陣からも人気がありましたね。
薄紫の着物だけだと金持ちっぽさが出なかったので、光沢のあるベロア生地の羽織を追加しました。腰回りにも、同系色の布をつけて。
虎柄のパンツは…。

5年前の「閻魔の花嫁」で誉人が演じた慧のものをリメイク。こういうことがあるから、衣裳って捨てられないんだよね…。

ピューさんが一番アクセサリーつけてたかも。
耳と指に、蛇が絡みついているデザインの耳飾りと指輪。蛇が好きらしい。
乱暴者の役だったのでいつ衣裳が破れるかヒヤヒヤしていましたが、耐え抜いてくれました。よかったぁ。

兄妹揃うとこんな感じ。同布をどこかにいれると統一性がありますね。

笑顔version。いま設定資料をみたら、この2人実は双子で人相の悪いピューは美しいコトブキに劣等感を抱きながらもその感情を押し込めコトブキを大事に育てているってメモがあって冷や汗をかいております。三池くん、ごめん。バチクソ頭から抜けてた。

でも、いい兄妹愛が見れました。稽古場でもこの2人は仲良かったけど、どっちかっていうと姉と弟のような感じだったかな。

【琵羽/井上友美】

ビワちゃんの衣裳はとてもバランスがよかった。写真を見ても「良い…」としか言えない。楽屋でも友美を見て「バランス良…」とずっと言ってた。
色の配置とか完璧じゃない?丈を短くしたりツギハギ加工は全部友ちゃんにお願いしてしまったのですが、この写真だけで彼女がどういう役なのかが分かる。
莫迦トヨと神様」の時もこういうツギハギ加工をしたけれど、より洗練されたツギハギになっていますね。洗練されたツギハギって、日本語あってる?

ビワちゃんはピューさん家のお手伝いさんということで、エプロンをしています。
ツギハギだらけの帯もチラみえ。
着物はおはしょり部分が縫ってあって、カシュクールのお洋服みたいに着れるようになっています。
簡単な説明でどう作るかすぐ理解してもらえたので、「莫迦トヨと神様」をやっておいて良かったと思いました。
髪の毛は後ろで束ねてもらったんですけど、乱闘後の乱れ髪が色っぽかったですね。

2人揃うとこんな感じ。強者感がすごい。村の向こうからこの2人歩いてきたら、一回家に入りますね。かわいかったなぁ。

何度も何度も紐の位置を変えたり、スナップボタンの位置を工夫したり、自分の体にあう衣裳になるまで時間がかかりました。でも、ここを丁寧にやっとくと、早着換えをしてもキッチリ形が決まるからね。
ちーちゃんと友ちゃんにはたくさん衣裳でお世話になったけれど、縫い目ひとつみても、作業がすごく丁寧でした。ありがとう!

明日はあの2人をご紹介します。お楽しみに!