kimitojacuzzi Anniversary

水戸を中心に活動するキミトジャグジーの記念ブログ

おもいで-14-

いよいよ本日フィナーレ。
稽古場でも「舞台写真いいなぁ」とみんなで話しております。
でも4000枚もあるので、全然紹介し足りないです。こっそり自分だけの宝物にしておく写真もある、って言ったら「ずるい」と言われそうなので、機会があればあれば展示とかしたいですね。

さて、謎空間に転移されたハナ。
願いを叶えてくれるといったのに「ビッコの足を治して」と言ったらだんまりを決め込んだ相手にメンチを切りましたが、駄々をこねてなんとか話を進める。これがハナという女。
みんなも見習った方がいい。大人になるとあんまり駄々をこねないけど、案外押し通る時があるから。

それにしても、ここはどこなんでしょう。
個人的にはハナはパックの攻撃が致命傷となり死んでしまって、ループ地点に戻ってきたと解釈してるんですけど、三池さんが濁すので本当のところは分かってません。
ハナの3つの願いは「この記憶を永遠に忘れない」と「ビッコの足を治してほしい」それから「もうひとつの願いはクダンに託す」
ループものとしてはなかなかいいチョイス。記憶は受け継がれるから次のループでクダンを見つけられる確約ができました。
そして、願いを委託したクダンがやってくる。

推しに会うからちゃんと前髪を直す。こういう芝居がオタクっぽかったと言われてしまったのだろうか。

クダン激オコ。最後のほうは振り回されてばっかりだったから。
ダブル主演ということもあって、「クダンの物語」から「ハナの物語」に変わって、最後は「2人の物語」に。

ここにきてベッドの乱れが気になりますが、クダンの願いは「もう一度出会いをやりなおす」というもの。次こそ、ハナを救ってみせると約束するのですが…。
その願いはある者によって却下されます。

3階にビッコが現れる。足も引きずってないし、雰囲気も変わっている。
これはリトルウェッジの神様。
ACMの3階怖いですよね。高所恐怖症なので、足がカクカクしちゃう。
まともさんは劇団ACM所属なので行き慣れているのかと思ったら「いや、怖いよ!」とおっしゃっていました。怖いの、ほんと。暗いし高いし。

実は、この世界はすでに何度もループを繰り返した世界だったということが判明。ビッコはずーっと2人を見ていた。でも、今回もうまく行かなかった。
もう一度悲劇を繰り返すくらいなら、このままハナは神様のところへ旅立った方が、きっと幸せだろう。

ここはクダンとハナの立ち位置を初演版と同じにするのに、本番直前で動きの変更をしました。それはそれはもう、本番直前。ゲネ…?

全体でみるとこんな感じ。神様と人間。衣裳は変わってないのにビッコが神々しい。
表情とか声の出し方とか立ち姿が全然違うんですよ。うう~。芝居うまくなりてぇ~。

挫けるクダンに対し、ハナは10回同じ未来が来たら、100回でも1000回でもやり直すという。永遠だと思っていたものは永遠じゃなくて、その先にはもっときれいな何かが待っているらしい。まわりからバカと呼ばれていた彼女だからこそ言える台詞かなぁ。
ハナは、三池が自分で書いた作品の中で一番ヒロインらしいヒロインだって言ってました。1000人斬り達成してるのに…?

エヴァとのキスシーンの熱がすごかったので色んなところで話題にしてもらったんですけど、ちゃんと口づけの上書きもされてます。突風が吹き、ふたりは再び元の世界へ。
キミジャグの場転、風の音に頼りすぎ問題。便利なんだよね、風。

ここは最速の早着換えだった…。目が覚めるといつものベッドの上。ハナの世界に、色が。初めてみた夕焼けの茜いろ。のえちんがこだわりを持って作ってくれた夕焼け、世界で一番きれいでした。

オリジナル曲「カラフル」
作曲/佐野貴幸(samfree)
作詞/三池順太 織笠裕美

この曲を作ってもらった時のことは未だに覚えてるんですけど、佐野くんがベローチェで三池さんに「お前が生みの親だなんてハナがかわいそう」って言っていて、すごく笑いました。なんでそんな話になったんだっけ。いい曲をもらって良かったね、ハナ。

みんなの衣裳も、形はそのまま、色が変化しています。
フラッグも照明でカラフルに。2階席から見ると、すごくきれいだったそうな。

ちょっと下手から見た舞台。ぜしの映像もカラフルになっててきれい。
今回は録音はしたけど生声だったので、とにかく大きな声で歌おうと決めていました。
結果、これっきりのちょもから「織笠さん、声でかくね?」って言われました。最近公演が多すぎて、音量調節機能がバカになってんだわ。

ふたたびハナの場所はリトルウェッジの小さな教会のベッドの上。クダンが迎えに来てくれることを夢見て、眠りにつく。

ハナを起こしたのはビッコ。さきほどのお願いのうち、「ビッコの足を治して欲しい」という願いは無効。その代わりに、ハナの本当の願いでもある「クダンに会いに行きたい」という願いを叶えてくれます。
このトランク、キミジャグ初期からあるけど形がかわいい。

ハナの旅立ち。このトランクの中には、ちゃんとまとまった現金は入っているのだろうか。
そして、あのシーン…。

ビッコ、ナイフでハナの枕を切り裂き、色とりどりの花びらを巻き散らす。ビッコの台詞で「このナイフで君のモノクロの世界を終わらせたい」っていうのがあったので、ちゃんとナイフを使って世界をカラフルにしてくれました。
この手の角度、完璧ですね…。

神様に戻ったビッコ。ハナがいなくなった後も、きっとずっと、リトルウェッジを見守っているのだろうな。

ラストシーンは舞台上と客席で。
客席からはクダンとハナが。離れているけど、ずっと手を繋いでいるイメージ。
本番直前で再び感染症対策が厳しくなり、客席を通るという演出が駄目になっちゃうかと思われたのですが、会場と協議のうえOKに。河原さんが説得に協力してくださいました。感謝しかない。

お客様に虹色のバラのプレゼントがありましたね。ソープディッシュで枯れないので可愛かった。貰えた方はラッキー。掛札さん、こんな写真まで残しておいてくださってた。

舞台上はこんな感じ。この照明、ゲネの後に、のえやスタッフさんが一度決まった照明を作りなおしてくれて「本番、びっくりしないでくださいね」と言われていたのですが、びっくりしました。作品のためにギリギリまで試行錯誤してくれるスタッフがいてくれて、幸せだったなぁと。

この集団行動は、オープニングと一緒ですね。
最初と最後を同じにしたいと言ったら、駒ちゃんがきれいに整えてくれました。

赤いマントを着たハナとクダンが近づいていき…。

すれ違い…。

出会う。
音楽が消える前に、暗転。


ここまでが、演劇フェスティバル参加作品「リトルウェッジの魔女」。
2023年、たくさんの人たちに囲まれ、助けられ作った作品でした。今思い出しても2か月弱、みんな本当に頑張ったなぁと思います。濃い夏でした。
ここから三池の長編作品が何本も生まれたわけだけど、いつまでも私の中で色褪せない作品です。
皆さん、本当にお疲れ様でした。観に来てくださったたくさんのお客様、本当にありがとうございました。

写真の多さに、カーテンコールまで入りきらなかったので、明日はカーテンコールの様子をご紹介して、振り返りは終わりたいと思います。はあ~、楽しかったね。